加藤和彦 / うたかたのオペラ (なんと再発)

うたかたのオペラ Untitled1.jpg 生まれて初めて買ったLPです。CDは買ってません。 これは初回限定盤なので、通常盤とはジャケットが違います。歯車の位置が違う。 なお、この後EMIに移籍したとき、更に別のジャケットに変わり、リミックスをやり直してます。参加ミュージシャンの所属問題とかで、一部のミュージシャンのパートが抜けているらしいです(未聴)。 従って、ジャケットは少なくとも3種類、音は2種類存在することになります。 うたかたのオペラ(紙ジャケット仕様) これは現在売られている紙ジャケットのCDですね。ジャケットは通常盤のものに戻ってますが、音はEMIリミックスのものだそうです。オリジナルの原盤紛失のため、どうしようもないらしい。 したがって、うちの初回版は永久保存せねばならない。 参加ミュージシャンは細野晴臣高橋ユキヒロ、坂本龍一のいわゆるYMOの3人、安井かずみ矢野顕子大村憲司巻上公一などなど。 ミカバンド人脈ってところでしょうか。 この人、初期はフォークですが、その後のミカバンドではロックになってますね。「黒船」(これもLPしか持ってない)なんかを聴くと、フォークロックという雰囲気でしょうか。「タイムマシンにお願い」(これはEP持ってる)なんかは今聴くとロックというより単なる歌謡曲ですな。 当時、輸入音楽であるロックをどう日本に取り込むか、色々試行錯誤してた雰囲気を感じます。 で、この「うたかたのオペラ」ですが、内容は19世紀末パリの雰囲気。この時期、こういうのにハマっていたらしい。同じ系統のアルバムを3枚連続で発売しています。もうフォークだとかロックだとか、そんなジャンルにこだわらない、これぞ自分のスタイルという事なのでしょうか。ヨーロッパが好きなんでしょうね。ピエールバルーとか好きなようだし。 「ルムバ・アメリカン」という曲が入ってますが、これがこのアルバムを象徴してるんじゃないでしょうか。暑い地域ラテン系のルンバですが、アメリカ風。歌詞には「寒い国から来た女」 「地下のクラブでルムバ」とあります。パリの場末の地下のクラブで、アメリカ風のルムバを寒い国から来た女が踊っている。流れ者が集まって様々な文化が入り乱れる世紀末の退廃的な雰囲気ですね。 あと、加藤和彦スネークマンショーに「ドクターケスラー」という名前で覆面ミュージシャンとして参加してますが、名前の元ネタは、このアルバムの「ケスラー博士の忙しい週末」という曲ですね。 当時「アップルハウス」という音楽番組に竹内まりやと共に司会で出演しており、本人もこのアルバムから何曲か歌ってました。youtubeで探したけど、見つからない... [2014.03.07 追記] なんと、本の付録として三部作が再発される。
バハマ・ベルリン・パリ~加藤和彦ヨーロッパ3部作 (CD3枚付)

バハマ・ベルリン・パリ~加藤和彦ヨーロッパ3部作 (CD3枚付)

「当時エンジニアとしてかかわった大川正義が、オリジナル音源をもとに最新技術を投入してリマスタリングした本邦初の作品」と書かれています。更によくみると参加ミュージシャンに「佐藤奈々子」と書かれています。幻の音源が復活するということでしょう。